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傾城恋三味線 夕霧伊左エ門
[筆殿亭]、Yukimaro [文]; 渓斎 [絵]
江戸 [東京]:丸屋甚八、文政10年 [1827年]
渓斎の挿絵による五巻本で、遊女夕霧と、男前だが貧しい客の伊左衛門の恋人の争いを描いた作品。夕霧と伊左衛門は、数多くの歌舞伎と浄瑠璃の作品の主人公であり、最も有名なのは『廓文章』(初演約1808年)である。この写本は、既存の作品を新しく彫った木版で印刷した「新版」版である。女性キャラクターが男性と戦うシーンが特徴的である。
5章を2部に分け、4穴綴じ(よつめとじ)の1巻に二重葉で綴じられた、伝統的な東アジアの装丁様式(ふくらとじ)である。表紙は摩耗と軽い汚れがあり、角の欠損部分に補修が施されています。第1巻の下部表紙は取り外されており、第2巻の下部表紙はオリジナルではないと推定されます。1つのシーンが手彩色されています。内部に指紋と軽微な汚れがあります。下部貼り込みに所有者署名があります。25葉(連続ページ番号)。18.1 × 12.2 cm。